説明
ゼニガタヘイジトリモノヒカ ビジンザメ/原作:野村胡堂。音楽:鈴木静一。助監督:井上昭。監督:三隅研次。長谷川一夫十八番「銭形平次捕物控」シリーズ第十八作で最終作。江戸で起きた商家の娘と尼僧殺人事件と麻薬の関係が浮かび、銭形平次(長谷川一夫)と子分の八五郎(船越英二)は罠にはまり尼寺へ入ったために寺社奉行に捕縛入牢。与力笹野(林成年)の尽力で牢から出て黒幕を追って大阪から長崎へ向かう。尼僧が近藤美恵子、麻薬一味が阿井美千子、宇治みさ子、一寸法師の酒井雲助、片目の羅門光三郎、殺し屋浪人千葉敏郎に幽霊船の謎や隠密など入り乱れて意外な人物が黒幕として浮かぶ。奉行に原聖四郎、若年寄近江守が香川良介、若年寄の命で悪德商人と連む与力に島田竜三、歌手の藤本二三代が仇討ちを狙う娘。公開当時は既に長谷川一夫の人気も下降して興行力もダウン、嘗ては盆・正月番組だったドル箱の「銭形平次」シリーズも正月前の公開となり正月番組は市川雷蔵・橋幸夫「花の兄弟」、第2弾が勝新と雷蔵の「女と三悪人」と続いて雷蔵と勝新の時代。隠密で潜入した丹羽又三郎・伊達三郎が麻薬中毒患者。コミックバンドのシャンバローが長崎での流しに扮して2曲を披露しただけでも拾いもの。銭形平次が長崎奉行(稲葉義男)の助けを借りて麻薬と人身売買に絡んで私利私欲を諮る元長崎奉行の大目付香川良介と与力島田竜三の悪事を暴く捕物篇。1961年12月10日〜16日丸物会館、併映「七人のあらくれ」【サイズ:プレス四つ切】【年代:1961年】